補給水圧力と膨張タンクのチャージ圧力P1の関係

注意事項

補給水圧力と膨張タンクのチャージ圧力P1は同じにすることが重要です。 2 つの圧力に違いが生じた場合、膨張タンクだけでなくシステム全体に様々な影響を及ぼします。

(1)Ps=P1の時

(1)運転開始前の圧力が補給水圧力(配管側圧力)=チャージ圧力P1のとき

熱源機運転前の膨張タンク内部はシステム水が入っていない状態となっており、補給水圧力とチャージ圧力P1が等しい状態です。運転開始後は熱膨張した分のシステム水が膨張タンク内部に吸収されます。

(2)Ps>P1の時

(2)運転開始前の圧力が補給水圧力(配管側圧力)>チャージ圧力P1のとき

熱源機運転前に膨張タンク内部にシステム水が押し込まれた状態となっています。 運転開始後に熱膨張したシステム水を吸収しようとしますが、容量が不足しているため膨張水を受け入れきれません。結果として安全弁が作動し、機器・配管共に負担がかかります。

(3)Ps<P1の時

(3)運転開始前の圧力が補給水圧力(配管側圧力)<チャージ圧力P1のとき

熱源機運転前は膨張タンク内部にシステム水が入っていません。
また、運転開始後も配管側の圧力がチャージ圧力P1を超えるまで膨張タンク内にはシステム水が吸収されません。結果として必要な膨張水を受け入れる前に安全弁が作動しますので、機器・配管共に負担がかかります。

※(2)、(3)の場合、システム全体の内圧が高くなり、安全弁が頻繁に作動してしまいます。膨張タンクのメリット(省エネルギー 性)を損なうだけではなく、ダイアフラム(ブラダー)が使用開始から短期間で破損する要因となります。また、他の設備 機器や配管に負担がかかりますのでご注意ください。

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