地球上のすべてのものは重力によって地球へと引っ張られています。当然、水にもその力が作用していて高いところから低いところへと流れるようになっています。それをふまえ、排水管のような閉じた空間での水(排水)の動きはどうなるのか考えてみましょう。
排水管の中で円滑に排水を流すためには適切な量の空気が必要です。身近な例ですと「醤油さし」が分かりやすいでしょう。「醤油さし」には、注ぎ口と反対側に小さい穴が空いています。この穴を塞いでしまうと醤油と一緒に流れる空気を取り込めなくなるため、いくら傾けても醤油は出てきません。
通気弁の役割は、排水口とは別のルートから排水管内に空気を取り込み、スムーズな排水をサポートすることです。排水時に「ゴボゴボ」と音がしたり、下水臭がしたりする場合は、取り込む空気量の不足が原因の一つとして考えられます。
通気弁本体は、シンプルな構造でバルブドーム、バルブシリンダー、ゴムシール、可動盤の4点の部品で構成されています。材質はゴムシールはEPDM、その他はABSを使っています。シンプルだからこそ、耐久性に優れ長く安心してご使用いただけます。
弁は自分の重さでバルブシリンダーに接触して排水管内の空気を遮断します。排水管内がプラス側の圧力になるとその圧力によって弁はバルブシリンダーへ押し付けられ、より弁が閉じる構造です。
排水が起こるとドルゴ通気弁内部の圧力は大気圧より低くなるため、可動部分である弁(ゴムシールと可動盤)は外部の大気圧(プラス圧力)によりバルブドーム上部に押し上げられて開き空気を吸い込みます。圧力差が無くなると弁は自分の重さで閉じます。
ドルゴ通気弁は設置場所や排水器具によって使い分けられるよう様々なシリーズがあります。適したものを設置して負圧による排水トラブルを解消します。