低温水暖房システム 数字がもたらす結果

数字がもたらす結果

インタビュー❶ Mikko Livonen( Rettig ICC 研究開発・調査技術基準部取締役)

Rettig ICC 研究開発・調査技術基準部取締役として、私は低温水暖房システムの市場に新しい知見や革新性、それに基づく新しい商品を生み出す責任があると考えています。

そして、こうした考え方の下、私たちは日々、産業界をリードする機関や各種研究機関と共に協力して、数々の研究成果を出すことに成功しています。

ここ数年の私たちの研究に協力してくれた研究者には、Leen Peeters教授博士(ブリュッセル自由大学/ベルギー)、Christer Harrysson教授(エレブルー大学/スウェーデン)、Jarek Kurnitski教授博士(ヘルシンキ工科大学/フィンランド)、 Dietrich Schmidt博士(フラウンホーファー研究機構/ドイツ)等が挙げられます。

彼らの協力によって、素晴らしい研究結果を手に入れることができたことに感謝いたします。

Mikko Livonen

賢く暖房を選ぶ

我が社は消費者のみなさまに、より良く、より賢い暖房システムを選択してもらうために、これまでに膨大な資金をその研究と開発に投入してきました。消費者のみなさまに必要な情報とは、価格、快適さ、住環境、消費エネルギーにおいて「より有益な他の暖房機器との違い」ではないでしょうか?

消費エネルギー15%節約

端的にお伝えします。低温水暖房システムは床暖房と比べ消費エネルギーを15%節約できます。それを念頭においたうえで、Harrysson教授の下で行われた大規模な1年にわたる測定研究の結果を共有したいと思います。その研究は大小さまざまなスウェーデン家屋130軒を対象に実施されたもので、床暖房は、温水パネルによる暖房に比べエネルギー消費量が15~25%も高いということが証明されました。
この結果はさほど驚くべき事ではありませんが、近代住宅のエネルギー効率向上ということでは、再び低温水暖房システムが注目されるきっかけとなったのです。

近代住宅だからこその暖房システム

図のA.1A.2に示す様に、建物の必要暖房エネルギー量と共に低温水暖房システムに使われる温水パネルヒーターの設計温度は、ここ何年も下がり続けています。そして近年、ヨーロッパ中で建物と断熱への規制が厳しくなり、建物そのものが熱が外に逃げにくい構造になっています。そこで、この低温水暖房システムを使用すればより簡単に建物を暖めることができるようになるのです。
さらに、この低温水暖房システムでは温水パネルヒーターの素晴らしい特性により、建物の内部で発生した熱を利用する事が今までになく実用的になったのです。

近代住宅だからこその暖房システム

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